思い込みのすごさ

こんにちは!エイの裏側です!
みなさんは知っているでしょうか?かき氷のシロップの秘密を。。。

実はかき氷のシロップはみんな同じ味でできています。違う点は香料と色のみです。

屋台でかき氷を頼んだことありますか?コーラ味のかき氷を食べる時、色と匂いでコーラ味だと脳が判断してしまい、コーラ味のかき氷を食べてるように感じるのです。逆に言えば、匂いを嗅がず色を見ないで食べれば、コーラの味はしません。

これは思い込みによって引き起こされた現象です。思い込みによって、味を強制的に変えることができるのです。
このように思い込みは人間の身体に大きな影響を及ぼす可能性があります。今回は思い込みのすごさについて紹介します。

目次

プラシーボ効果とは

効果のない薬(偽薬)を飲んで、病気を治したという話を聞いたことありますか?
体に摂取することで、本来起こるはずのない変化が体に起こることをプラシーボ効果と言います。

プラシーボ効果をより詳しく見てみると、創薬育薬医療コミュニケーション協会の代表である中野重行はこう述べています。

「プラシーボ(Placebo)の語源はラテン語の「I shallplease」(私は喜ばせるでしょう。)に由来しているそうです。そこから患者さんを喜ばせることを目的とした、薬理作用のない薬のことを指すようになったのです。通常、医学の世界では乳糖や澱粉、生理食塩水が使われます。従って、プラシーボ効果(反応)は、このような薬理作用のないものによりもたらされる症状や効果のことをいいます。それはいい場合と(治療効果)、悪い場合(副作用)の両面があります。「これは痛みによく効くよ。」といわれて、乳糖を飲んで、痛みがなくなったり、逆に吐き気がでたりすることがあります。この場合、プラシーボにあたるのが乳糖であり、プラシーボ効果にあたるのが、鎮痛効果であり(治療効果)、吐き気(副作用)であるわけです。」

【引用】「臨床薬功評価:Placeboをめぐる諸問題のポイント.臨床薬理 Vol.2,」611-615 中野重行

信頼できる医者から処方される薬はすぐ治るという現象も、プラシーボ効果の1つの例です。

プラシーボ効果の有用性と危険性

ここまで読んでくれたみなさんは、プラシーボ効果すごい!って思ったのではないでしょうか?確かにプラシーボ効果は良い意味ですごいのですが、危険性もあるということも同時に理解する必要があります。

プラシーボ効果の有用性と危険性について、それぞれエピソードを紹介します。

①プラシーボ効果の有用性

まず、1863年に報告されたプラシーボ効果のエピソードを挙げます。

細菌感染を原因とした関節痛や発熱の症状があるリウマチ熱という病気がある。アメリカのフリント医師は経験上、リウマチ熱の治療にくすりは不要であると考えていた。しかし、患者からすると、自然治療では不安を覚え、積極的な加療を求めていた。そこで、彼は飲み薬を処方したが、その飲み薬の実態は、現在も科学的に効果の改善が証明されていない偽薬であった。この薬をプラセボ治療薬と名付け、この薬でたちまち患者の症状が改善された。

【引用】「僕は偽薬を売ることにした」11-28 国書刊行会 水口直樹

このエピソードは、プラシーボ効果の有用的な使い方と言えます。患者に効果のある薬であると思い込むことができたから、偽薬にも関わらず症状が改善されました

これが思い込みの最強の活用術です。

②プラシーボ効果の危険性

次に、プラシーボ効果の危険性が分かる1957年に報告されたエピソードを挙げます。

エピソードの主人公は悪性リンパ腫にかかった男性患者。男性患者は症状の改善を図るため、クレビオゼンという新薬の有効性を確かめるために募集されていた研究の被験者として志願した。クレビオゼン投与により、悪性リンパ腫の症状が改善された。しかし、新聞がクレビオゼンの効果を否定的に報じると、彼は意気消沈し、症状が悪化した。医師はこれを受けて、暗示の力が影響していると判断し、患者にクレビオゼンの問題点を改善した強力な新薬を開発したと告げた。そしてその新薬を患者に投与したところ、前回と同じく劇的な改善が見られた。しかし、中身は薬効成分を含まない偽薬であった。回復は続いたが、新聞が再び新薬の効果も否定的に報じると、彼は衰弱し始め、症状が悪化しその後間もなく亡くなってしまった。

【引用】「僕は偽薬を売ることにした」11-28 国書刊行会 水口直樹

このエピソードは、薬の効果の有無がもたらした不運なエピソードです。暗示の力でここまで症状が左右されるので、プラシーボ効果を活用するにあたって、危険性を理解しておく必要があるので、肝に銘じて欲しいです。

プラシーボ効果の活用法

プラシーボ効果の有用性と危険性がわかったところで、具体的にどのように活用すればいいのかわからないのではないでしょうか。プラシーボ効果を効果的に活用するのに、おすすめの方法を紹介します。

①イメージの改善

例えば、この人いい人そう。この人性格悪そう。といった偏見を持つことはないでしょうか。これは爽やかな服装をしているからいい人そう、のように相手の見た目からこの人は〇〇そうと思い込んでしまいます。いい人そうと思われるのはいいことですが、逆に性格悪そうなんて思われたら、なかなかその人と円滑なコミュニケーションをとることは難しいです。

つまり、コミュニケーションを円滑にするためにプラシーボ効果を活用できます。相手に安心されるようなプラシーボ(イメージ)を与えるための身だしなみや笑顔の回数などがプラシーボ効果の効果的な活用術です。

②ポジティブ思考

毎日〇〇を続けると、お肌が綺麗になるよ。〇〇すると、頭が良くなるよ。というような話を聞いたことありますか?実際には効果がないにも関わらず、信じて続ければ良い効果をもたらしてくれることがあります。

これがプラシーボ効果の1番の活用術ではないのでしょうか?〇〇すれば良い効果が起こるからやろうといったポジティブな思考が大事です

ポジティブ思考が良いとされているのが、プラシーボ効果が働いているからとも言えます。先程のプラシーボ効果の有用性と危険性のエピソードから分かるように、良い思い込みをすることが自分を成長させる秘訣です。

逆にマイナス思考の人はプラシーボ効果の悪い側面が発揮されて自分の能力がどんどん劣化する恐れがあるので気をつけることを推奨します。

終わりに

思い込みのすごさ、すなわちプラシーボ効果の有用性が理解できたのではないでしょうか?プラシーボ効果と上手に付き合うことができたら、最強の武器だと思います。ぜひプラシーボ効果の危険性を理解しつつ、上手に活用してほしいです。

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